ワケギ

 

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作物特性

ワケギは漢字では「分葱」と書くように細かく株が分かれるネギを表していますが、実はネギとエシャロット(タマネギの仲間)との自然交雑によってできた野菜です。ネギよりもやわらかくマイルドな香りで、穏やかで上品な風味が特長の香味野菜です。伸びた葉を刈り取って利用しますが、たちまち旺盛に新葉が再生してきますから、秋から春にかけて4~5回収穫できます。暑さに弱く、5月頃から葉が枯れ始めて初秋まで休眠します。

栽培に特別なことはなく、薬味などに手軽に利用できる野菜ですから庭の片隅や、ベランダのプランターにでもわずかでも作っておきたい品目です。

畑の準備

日当たりが良く、水はけの良い場所が適します。1㎡当たり、たい肥2.5kg、苦土石灰100g、化成肥料80gを施し、良く耕しておきます。

マルチは雑草防除に有効で、15cm間隔に穴の開いた黒マルチが便利です。

植えつけ

株元でつながっている種球(専門的には鱗茎(リンケイ)と呼びます)を1片ごとに分けておきます。なお種球の外側の茶色の皮は無理にはがす必要はありません。種球から緑の芽が出てきている頃が植え頃です。

なお、この緑の新芽が折れたり切れたりしていても、その脇芽が伸びてきますので問題はありません。

株間10~15cm、深さ約5cmの植穴に2片ずつ尖っている方を上にして先端がわずかに見える程度に埋め込むように植えつけます。深すぎると芽の出が遅れ、浅すぎると株が不安定でしっかりと育ちません。植えつけたらしっかりと水をやります。

プランターで栽培する際は1片ずつ植えつけます。

日常管理・収穫

1カ月もすれば葉が出揃います。特別な管理は必要ありません。

10~20cm位に伸びたら株元を3~4cm残してハサミなどで切って刈り取ります。

その後、再生葉が出てきますので適当な長さで収穫を繰り返します。途中葉色が淡くなるようなら肥料切れです。化成肥料を1㎡当たり30g追肥します。

プランターでも手軽に栽培できます。必要な量を数株ずつ収穫して最後まで行くと、最初に収穫した株から新しい葉が再生していて、途切れることなく楽しめます。